ビジネス心理において効果的な紹介というものがあいますが、扱いも難しいものとなっております。
期待はずれは不快感の始まりといわれていることから、人望のある人に紹介してもらえば相手に好印象を与えられますが、それだけではまだ十分ではありません。
言うまでもなくビジネスマンの本分は仕事です。
元々自分の力で得た評価ではないだけに、肝心の仕事でミスが続いたりすると、すべてが水の泡になってしまいます。
その場合は、「仕事のできない人物を紹介するなんて」と、せっかく好意的に紹介してくれた人にまで迷惑をかけることにもなりかねません。
どの程度の難易度の課題を達成しようとするかを、心理学では要求水準と呼びます。
結果が要求水準を上回れば成功感、下回れば失敗感を感じるのです。
つまり、人間というのは、自分の期待を超える結果を得れば嬉しくなり、期待を下回る結果には不快感を抱くものです。
期待はずれでがっかり、このがっかりも不快感の一つです。
不快感を与えた相手を人間は嫌いになります。
これは人間だけではなく、快・不快を感じる生き物すべてに共通します。
快を求めて不快を避けるのは、生き物の大原則なのです。
最初に評価の高い人からの紹介を受けたことで周囲の期待があまりにも高くなると、たとえ一般レベルの能力があったとしても、「きっとできるやつなんだろうな」と思われていただけに、「こんなもんか。期待はずれだな」という印象を与えてしまいます。
ですから、紹介をしてもらう場合には、誇張しないありのままの自分を伝えてもらうようにしましょう。
ビジネス心理において心理的負債というものがあります。
しかし注意しなければならないのは、自分から進んで、「助けてあげようか?」と相手に手を貸した場合、相手の心理的負債はあまり大きくならないということです。
手助けを申し出てくれたことに対して相手は「ラッキーだ」とは思っても、「助けてほしいなんて自分では頼んでない」という思いが働きます。
借りを作ってしまうと後々面倒だからです。
また、たとえば、新人と教育係りといった関係のように、自分が相手の指導係だというような場合には、相手は「面倒を見てもらうのは当然だ」と思っています。
そのため、手助けをしたとしても心理的負債は小さくなります。
セールストークに長けている、コネクションが広いなど他の分野での仕事が有能というわけでもなく、ただ面倒だから事務仕事をしないという使えない人の場合、仕事を手伝ったとしても何の見返りも期待することはできません。
つまり、利用価値はないのです。
そんなときには、直接上司に訴えてしまったほうが得策です。
部下の指導責任は上司にあるのですから、それこそ面倒な対応は上司に任せてしまいましょう。
しかし、このようにして上司に解決策を求めても、上司が「二人の間で上手くやってよ」と面倒くさがって対応してくれないということは良くあることです。
でも、そんなときこそ上司に貸しを作るチャンスと思いましょう。
上司に心理的負債を与えるようなセリフを言葉巧みに用いて、上司から「頼むよ」という言葉を取るのです。
問題を解決するのは厄介なことかもしれませんが、そのうち上司からの労力に見合うだけの見返りが期待できるのです。
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