母性は女の本能―良く聞く言葉です。
ですが、実はそんなことはありません。
小さい子を可愛いと思うことは、一種のフェロモンのようなものです。
小さい子供たちは身体の作りや仕草が「可愛い」と大人たちに思わせるように動くのです。
そうすることで自分の身の安全を守ってもらうという、種の自衛本能であると言う説があります。
我が子に対しては、よりそれが強くなりがちです。
女性は男性よりその傾向が強いことも事実です。
それがたいていは「普通」なのですが、残念ながら「普通」に成り切れない人もまた存在します。
それどころかはっきりと「嫌い」と認識してしまう場合があります。
これは罪悪感もたらします。
ものすごいストレスです。
本来なら親であるならば当然の事が出来ないのですから、当然のことです。
それをやり過ごすために、子育てとして過保護過干渉を、子供にもたらしてしまいます。
子供の方も親のそんな内面を敏感に感じ取ります。
嫌でも分かってしまうことです。
そしてそれから目を背けるために「自分が悪い」と思うようになります。
そうでなければ、親が自分を嫌いだと認めねばならなくなるからです。
恐ろしいストレスです。
こんな苦痛に耐えられる子はいません。
かくて病んでしまうのです。
人間は本能のない存在です。
どんなに本能的に見えることがあったとしても、それは学習の結果でしかありません。
愛すること、愛されることもまた学習の結果です。
子育てはそれをこそ、子供に伝えていくものであるべきなのです。