理想の法律観は、法律の規定の定められた裁判官に事実を投げ出すことで判決が自然に出てくるようになっていました。
しかしながら、法律の適用というものはただ投げ出すことだけの単純作業ではないということが時代とともに分かってきました。
社会で起こる紛争というのは複雑になってますから、すべての場合にそなえて規定をおくことは無理難題というものです。
民法典や特別法は主として裁判をするための裁判規範として作られていることになっています。
もっとも、これが間接的には、あることをしろだとか逆にしてはいけないという行為のための行為規範となっていることは否定できません。
また、法律は時代の要請にあわして作りかえるということも実際には意外と難しいです。
民法典のような社会の基本的なところを規定しているものはなおさらであります。
そこに「法律の解釈」が必要になってきます。法律の解釈は、規定のないところを埋めていく作業ともいえます。
法律の解釈は条文の単純な意味の確定にとどまるものではありません。
もっと実践的性格を帯びています。そのような解釈が当事者にどのような利益と不利益をもたらすか、さらにすすんで社会全体にどのような影響を及ぼすかを判断して決断を下す作用があります。
したがって、解釈の結果は常に複数存在していることを知る必要があります。
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