
日本では高い学歴を持った高学歴ニートが急増していますが、最近では世界的な不況の影響で、中国や韓国でも高学歴ニートが急増しています。
高学歴ニートが生まれる原因に、プライドが高いためになかなか就職できないということが考えられます。仕事を選ばなければ就職できますが、やりたい仕事にこだわり持っているためなかなか就職ができないのです。
このタイプのニートは就職氷河期に大学を卒業した若者に多く見られます。
また、高学歴ニートはハングリー精神が乏しいことも原因の一つです。高学歴な家庭というのは、例外もありますが、裕福で子供の教育に関心が高く、過保護で過干渉な傾向があります。
裕福な家庭の中で親の熱心な教育によって学力を上げ、高学歴を身に付けた若者は、それまでの人生で苦労をしたことがありません。そのため大変な思いをしてまで働こうという意欲がないのです。
ある家庭で、大学を卒業した娘が専門学校へ進学し、その後海外留学をし、また資格試験の勉強をするということが続き、とうとう30歳を過ぎても就職をせず、結婚もしないニートになっているというケースがあります。
娘の学歴のためにつぎ込まれてきた親の資金も残りわずかとなり、親は老後の生活ができません。他国に比べて日本ではこのような親が珍しくないと言われます。高学歴であっても社会で生かさなければ意味はなく、いつまでも自立ができなければ親も子どもも不幸です。
若者と日本の将来のために、高学歴ニートの能力や意欲を有効に発揮できる社会づくりが求められています。
政府のニート対策として、厚生労働者では2004年より「デュアルシステム」を始めました。
デュアルシステムとはドイツでは以前から導入されているシステムです。ドイツは世界の中でも若者の失業率が低い国です。日本の政府はドイツをお手本とし、デュアルシステムによって若者の就業意欲を向上させて、ニート増加に歯止めをかけることを目指しています。
デュアルはドイツ語で「2つの」という意味があり、デュアルシステムでは企業と定時制職業学校の2つの場所を指しています。
ドイツでは中学校課程を終えると1週間のうち3日間を企業の職業訓練、2日間は職業学校で学習をし、この過程が3年半ほど続けられます。ドイツでは若者の6割がこのデュアルシステムに参加しているほど、ドイツの若者を支える社会の中心的システムとなっています。
日本のデュアルシステムは、国から委託を受けた職業安定所や専門学校などの施設が、ニートやフリーターへ講義を行うなど、企業で実習活動を行います。働くことと学ぶことを並行して行うことによって、日本の若者が職業人として育つことが期待されています。
ドイツは企業が主導で職業訓練を行うのに対し、日本ではまだ学校主導の職業訓練です。若者と企業をつなげるために、日本でも企業主導のシステム作りが求められています。
デュアルシステムは政府の掲げる「若者自立・挑戦プラン」では「ジョブカフェ」と並ぶ大きな柱です。このシステムが始まって既に数年が経過しましたが、卒業生にはそれなりの成果が表れているということです。